「あきらめないで、受け入れる」
腰の痛み、膝の痛み、足のしびれ…様々な痛みや不具合。
「歳のせいだから」
病院で言われ、がっかりした。
ご高齢の患者さんからよく聞きます。
私は
「確かに歳のせいもあるかもしれませんね」
「でも」
「あきらめないで受け入れてみませんか」
「改善できるところもあります」
「受け入れた上で、改善出来るところは、改善していきましょう」
そう、お話します。
歳のせいと言われたら、どうするか
ポイントが5点あります。
1 受け入れる。
2 あきらめないで、改善と悪化防止を目指す
3 しっかり身体を評価してもらう。
4 生活習慣も見直す。
5 100点を目指さない
0 ニーバーの祈り
深堀していきます。
動画ではこちら
↓
https://youtu.be/QBG5R2Mzkx0
ニーバーの祈り
痛みや不具合のとらえ方として、とても良い一説があるので紹介させて下さい。
後につながってきます。
アメリカの神学者ラインホルド・ニーバーが伝えたとされる「祈り」の一説です。
神よ、
①変えることのできるものについて、
それを変えるだけの勇気をわれらに与えたまえ。
②変えることのできないものについては、
それを受けいれるだけの冷静さを与えたまえ。
そして、
③変えることのできるものと、変えることのできないものとを、
識別する知恵を与えたまえ。
※便宜的に番号をふりました。
1 受け入れる
歳のせい。
歳とは?老化と考えられます。
骨のかたちが変わる、神経・血管がもろくなる。
構造的に変わってしまったものは、元に戻すのは難しいと思います。
人は必ず歳をとります。
老化による構造的変化はニーバーの祈りにおける②の通り、
変えられそうにないものは、受け入れましょう。
あきらめないで、受け入れるのです。
2 あきらめないで、改善と悪化防止を目指す
受け入れたら、あきらめないで改善と悪化防止を目指します。
今起きている痛みや不具合は、歳のせい(老化) だけではない場合が多いです。
痛み、不具合の原因=歳のせい+歳のせいを起因としている問題点
例えば、骨の老化。骨の形が変化します。
積み木がイビツになったことを想像してください。
うまく積み上げられないですよね。
骨もいっしょで、腰がまるまったりして、姿勢が乱れます。
構造的変化があると、関節の動きも悪くなります。
これらは、関連する、筋肉やその他組織に必要以上に負担がかかるようになります。
痛みや、様々な不具合につながってきます。
これが、老化による構造的変化を起因としている、一時的な問題です。
そして次に
負担のかかった筋肉やその他組織はほうっておくと
さらにかたくなったり、組織同士の滑りが悪くなります。
それが、またさらに姿勢の乱れや、機能を悪くすることになります。
これが二次的な問題です。
この二次的な問題は、老化による構造的変化をさらに悪化させることにもなりかねません。
大丈夫です!
一時的な問題、二次的な問題は手入れをすれば改善します。
一時的な問題の範囲は、構造的変化が直接関係しているので、改善しても、また戻りやすいといえます。
しかし、ほうっておくと二次的な問題に移行します。
長期的に手入れをしていくというイメージです。
二次的な問題の範囲は、早期に手入れをしていくとことで、目に見える改善と、さらなる悪化を防ぎます。
なので、老化は受け入れつつも
あきらめないで改善と悪化防止を目指します。
ニーバーの祈りの①の部分のとおり、変えられるとこは改善しましょう。
3 しっかり身体を評価してもらう。
受け入れるべきもの。あきらめないで改善、悪化防止を目指すところ。
ニーバーの祈りの③のとおり識別することが大切です。
これは、自分だけでは難しいかもしれません。
専門家にしっかり診てもらうことが必要です。
歳のせいと言われても、少しでもの改善方法、悪化防止の方法はないか聞いてみましょう。
4 生活習慣も見直してみましょう。
これまで、老化が起因している一時的、二次的なものを解説してきました。
痛み、その他不具合には色々なものが関連しあってます。
食事、運動、睡眠、生活習慣も見直してみましょう。
5 100点を目指さない
痛みや、様々な不具合。
あきらめる方もいれば、過度に期待をされる方もいらっしゃいます。
今まで、説明してきたとおり、変えられない部分と変えられる部分があります。
年齢や症状にもよりますが、100点は難しいかなと私は思います。
100点を目指すのではなく、今よりも少しでもいい状態を目指しましょう。
そこに、共に喜びを感じましょう(^^)
まとめ
歳のせいと言われたら。
1 あきらめないで、歳のせい(老化)の部分は受け入れる。
2 受け入れた上で、改善と悪化防止を目指す。
3 その為に、しっかり評価をしてもらう。
4 生活習慣も見直す。
5 改善は100点を目指さない。
以上になります。最後まで読んで頂きありがとうございました。