尺骨神経の走行を動画で解説させて頂きました。
合わせて、筋の支配、皮枝も解説しています。
・走行、絞扼部位
C78T1から派生。腕神経叢の内側神経束から出てくる。
(上腕)
内側上腕筋間中隔の内側二頭筋溝を正中神経よりも内側を下降する。
上腕三頭筋内側頭の後方にいく。ここで絞扼の可能性あり。
上腕では枝を出さない。
(肘付近)
上腕遠位で上腕三頭筋内側頭と内側上顆の間から、尺骨神経溝(内側上顆と肘頭の間の溝)を通る。
溝の上を、オズボーンズバンドと滑車上肘靭帯が覆い、肘部管と呼ばれるトンネルを形成。ここで絞扼の可能性あり。
(前腕)
尺側手根屈筋、浅指屈筋、深指屈筋の間に入る。ここで絞扼の可能性あり。
(手関節)
ギヨン管(尺骨神経管)尺骨動・静脈を伴って通過。
ギヨン管内で浅枝と深枝に分かれる。
深枝は手の中の筋肉(運動)を支配し、浅枝は感覚を支配。
ここで絞扼の可能性あり。
・筋枝
尺側手根屈筋
深指屈筋(正中神経と尺骨神経の二重神経支配)
短母指屈筋(正中神経と尺骨神経の二重神経支配)
母指内転筋
小指外転筋
短小指屈筋
小指対立筋
短掌筋
虫様筋(正中神経と尺骨神経の二重神経支配)
背側骨間筋
掌側骨間筋
・尺骨神経は、尺側手根屈筋と深指屈筋の尺側半を支配し正中神経は尺側手根屈筋を除く前腕屈筋群を支配している。
・手の内在筋の多くに関わるが、母指球は正中神経が多い。
・神経の走行上、正中神経と同時に支配する筋がある。
・皮枝
手掌、手背の尺側面