神経シリーズ第1回は、腕神経叢です。
腕神経叢。学生の頃、ややこしいなと思い、しっかり覚えませんでした(^^)
今になり、末梢神経の走行や筋肉を把握した上でみると意外と理解しやすいことに気が付きました。
腕神経叢の構成、走行、主な絞扼部位を動画と合わせて、解説させて頂きます。
動画
腕神経叢 C5678T1
腕神経叢はC5〜C8、T1の前枝によって構成され、腋窩に走る。
鎖骨を境に鎖骨上部から分枝するものと、鎖骨下部から分枝するものに分けられる。
腕神経叢の枝(鎖骨上部)
肩甲背神経、長胸神経、鎖骨下神経、肩甲上神経
腕神経叢の枝(鎖骨下部)
外側胸筋神経、筋皮神経、正中神経、内側胸筋神経、内側上腕・前腕皮神経、尺骨神経、肩甲下神経、胸背神経、腋窩神経、橈骨神経
構成
C5678T1の神経は椎体を出た後、C5とC6の神経根は合流し上神経幹をつくる。
C8とT1の神経根は合流し下神経幹をつくる。
C7は単独で中神経幹をつくる。
鎖骨下にて神経幹は分岐し神経束をつくる。
上神経幹(C5、C6)と下神経幹(C8、T1)は中神経幹に分岐を出し、それらが後側神経束をつくる。
中神経幹は上神経管に分枝を出し、外側神経束をつくる。
下神経管は後神経束をつくる分枝を出した後、内側神経束をつくる。
これらの神経束は腋窩動脈の位置との関係で,後側神経束、外側神経束、内側神経束と呼ばれる.
外側神経束からは筋皮神経が出る。
内側神経束からは尺骨神経が出る。
外側神経束と内側神経束が合流したものから、正中神経が出る。
後側神経束からは、腋窩神経と橈骨神経が出る。
・走行、絞扼部位
1 前斜角筋と中斜角筋の間(斜角筋症候群)
2 鎖骨と第1肋骨の間(肋鎖症候群)
3 小胸筋と肋骨の間(小胸筋症候群または過外転症候群)
123を通過し、腋窩へ
腋窩の小胸筋、前鋸筋、肩甲下筋で囲まれているところに出る。
最後まで読んで頂きありがとうございました(^^)